感想じゃなくて。3Bの仲を見ていたらつい書きたくなったんです。
天都風。設定的に、ゲーム無視。
…………………………
【とりのまろぶ】
木蓮が咲いている。
咲き誇るには少しはやい。つぼみにしてはほころんでいる。
「あねうえ」
翼は縁に腰掛けて、庭の姉に声をかけた。
「花は上を向いていますか」
「かげりからでは見えないかしら。向いているわ、昨日と同じよ」
袋竹刀を構え、飛鳥は言った。視線は弟の方へ向かぬまま。足の機能を失った弟の分まで戦えるよう、彼女は日々庭に出ることをやめることがなかった。
「明日もきっと、そうでしょうね。――翼。加減は、どうなの。まだ肌寒いこともあるから、無理を感じたらすぐに言うのよ」
言えなかったとしたらどうするだろう。
動かない足に目を落として、姉の行動を考えた。けほ、とひとつ咳をする。今日は続かない。
だが言う間もなく崩れるかも知れない。その時、気づいてくれるだろうか。自分がいなくなること、や。そんなことを。
声なくして、気づいてくれるだろうか。
「ひなたからは、やはり見えづらいでしょうに」
かげりから、光さす場所が見難いように。花と光の庭からは、深く沈む家と病など。
「……あねうえ」
「どうかしたの」
「馬の嘶きが聞こえました。清夜殿がお越しになったのでは」
「そう。迎えなくては、ね」
「そうですね。能昌殿も、いらっしゃることでしょう」
ざざと、春初めの風が吹いた。
迎えに行きたくても、妨げたくても、立ち上がることができない足の上を通っていった。
…………………………
3Bから、こんなものを思いついたわたくし。
これ書きたいなら、設定は昔のだろ! と思って。
飛鳥さん、翼くん。
読みは現在と同じですが、まったく性格も生まれも違っていて変な感じですね。髪型も違いましたしね。
翼が長髪、わお。
この時の鳥さんは、おしとやかだけど時々狂気をはらんだ斬り殺し方をする壊れかけのお嬢さんです。年齢は、17くらいかな。もしかしたら18だったかも。夜な夜な人斬りに脱走しているようなタイプ。
だけど日の光の許、弟さんの前では猫被ってるようなタイプ……。
弟さんはシスコンが過ぎてやばい趣味に走っているタイプ……。西村の佳純君に似ていますし。
当時のテーマは狂恋、だったような違ったような、近親相姦だったような。俺屍色が濃かったからなぁ……。
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