土日しかプレイできないから一向に進まないんだぜ……3D→2D化のおかげか読み込みスピードが上がったのでよし。ネオアン並の速さに戻りましたね。この速さと個別ルートの短さから、なんとか発売週に二三人落とせました。
褒めちぎったら終わりだと思っているので、色々言います。
褒め殺しをされたら先がない、という名言を刻んでおりますので。
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ゲームとして面白い。
シナリオの展開技法は見事。
システムとシナリオの融合も悪くない。ただ、遙か3ほど神とは思わなかった。
誤字脱字の少なさも毎回ながら感心します。
音楽もいい。
グラフィックは背景含め、常に美麗。
システムは、スキップとセーブまわりの速さがネオアン、時限制とマップ切り替え・連鎖術付近が舞一夜、エンカウントが夢浮橋、マップ内移動が運命の迷宮かな。各拠点でのイベントチェックはコルダ2以降(遥か3含)と、システム面はいいとこ取りしまくってきた感じ。
ただ、完全新規のエフェクトとかシステムが不親切。「戦列組み替え」が他がいい分ものすごく気になる。「×」ボタンは確かにキャンセルだけど、あの箇所の誘導だけ残念。
時空越えるアニメーションも一回見たら満足。で、ゲームの進行上、そこにムービーがある意味があんまり……。白黒フェードインでも苦情来ないだろ、と。いや、確かに美麗で可愛いんだけどさ……。
ステータス画面で主人公の「心の結晶」情報に入れないせいで、LR人物切り替えでたまに意図しない画面に行くところも残念。
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シナリオの展開技法は見事だけど、シナリオ全体では好みとはちょっと違った感じ……。王崎先輩並に空気な崇くんが、エトワっぽくてなんともいやんです。王崎先輩は、とくに恋の相手でもなければ、そこそこの対応して、それで放って置いてもおかしくないじゃないですか……。でも崇くんとタンタンは違うだろ……。そのまま現代に戻るし! 現代復興しちゃってるし! ノーマルエンド見たあとなら納得するけど、初回でいきなりチナミルートにいっちゃった身としてはタンタンの悪夢再びか! とかついに遙かでシナリオ破綻か! と泣きたくなったじゃないか……。あー、もう早とちりでよかった!
あ、あと惚れるのはやすぎ。とくに八葉でない方々。てか貴方のことだよ桂さんとマコトさんと四神ども!! 総食いルートが嫌いなので、国民総ヒノエ&オモテ弁慶状態でなくていいから……! だだ甘いのが苦手なので、ルート入っていない方まででれっでれなのがちょう辛い……響也は笑い飛ばせたけど、瞬兄とか桂さんは笑い飛ばせなかった……。新撰組くらいの、純粋な感謝と、からかってます全開であれば受け容れられるのだけど。
1周目の糖度の低さに安堵してたら、7章以降に血反吐はく思いを。この辺好みの問題ですが、微妙に辛い。
他のゲームでは、意図的に各プレイごとに「オスカー様はロザリアにくれてやる!!」って攻略しないキャラを設定して総食いからは逃げ切ってたんですが、コルダ3とこれはきつい。どこかで結晶の取得状態白紙に戻したい。
四神ゲット時、沖田とかチナミとかのルートしか進んでいないのにご家老が嫉妬しているのにやや違和感。コルダチームならここもうちょっとつくりこんでるとおもう。
いきなり朱雀様に説教されたあとのあの台詞に「わたくしあなたさまになにかしましたっけ」と暫く呆然としてしまった。だってその時ご家老ルート進行しようとしていたから。
他社ゲームを見るかぎり、糖度と軽快さ、わかりやすさってか割り切りが必要とされているのは分かるんだけど……。
でもこれ以上小日向ちゃんとゆきちゃん系列の性格で、この甘さですすむなら僕はもう買えない。攻略はできるけど物語を見られない。
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3、4で軽やかに黙殺された2の要素が妙にちらつくのが個人的には嬉しいです。
ほら、1周目って、無印と2で序章で否定意見述べまくったときの展開に似ていて。いわれたことに疑問を持たずにいて、さらにこの世界の平和に無関心だと、千歳とアクラムの親密度がガンガン上がるとか。八葉をあつめるとか開放するなどの試練に失敗し続けると千歳とアクラムの親密度がやっぱりガンガン上がるとか。
シナリオの仕掛け自体はおおかた破綻がないし、音楽とグラフィックは良好だし、ゲームとしてできているのは大変嬉しい。携帯ゲーム、他PSPゲーム、マンガアニメ類をかなぐり捨てさせる力があるのは素晴らしい。
ま、失敗の1週目に戻れないのがめっさ痛いとか、戦列組み替えが楽しいけれどかなり不便とか、もうちょっと手を加えたら満点だったのになって感じはします。
せめて1週目のシナリオ再確認機能は欲しかった。桂さんに気に入られたあのイベントを鮮明に覚えていれば、ご家老ルートがもっと可笑しかったし、桂さんがゆきさん口説こうとするのに嫌悪を覚えなかった。実に残念。
ゆきさんが前向きになること――てか、考え方を変える、というのを掘り下げたのは今までの主人公になかった演出で好感高い。今までの白龍の神子ははじめからむやみやたらと猪突だったから。
スルースキルを遺憾なく発揮するゆきさんが、シナリオ進むにつれて色々なことをスルーしなくなるのは、今の時代性と合わせてもいいと思う。そういうメッセージもふくんでいるのを感じられていい。目の前のことを無条件に受け流していれば事が済むなんて思っていやしないでしょうね? と開発から言われている気がする。
とりあえず目の前にある案件だけ処理している感がある1周目と比すると、割り切りながら捨てながら突き進むのに流れるのはいい。けど、もうちょっと歩数制限が厳しい方が燃えたと思う。ゆきさんの命のかけらをシナリオ以外で消費しないでも、結構余裕で個別ルートをクリアできてしまうので。命をかけても、という維新思想がちょっと薄い。
恋われる側から恋う側になるご家老ルート、あらゆるしがらみとか物思いを捨てて一から始めるチナミルート、体調を心配する側から心配される側に変わる沖田ルート、見限ったものへの捨てられない愛着とか、シナリオの対立関係の仕掛けは本当にあざやか。
八葉の救済の物語から、八葉及び神子の成長の物語にかわっていたので、確かに、にゅー遙か。
3、4に続いて、他のキャラのルートの時の方が好きとか結構ある。沖田ルートのチナミ、チナミルートのお父さんズ、ご家老ルートの兄ちゃん達なんか、その典型。
小ネタの類が面白い。
過去作のネタ(ストーリー、システムともに)を大量に拾っているので、分かると面白い。
それとともにもの悲しい。ああ、あの酒盛りの青龍は、腕輪をくれた青龍はもういないのかー……。那岐を心底心配してくれた朱雀も死んでしまったのか……。白ちゃんも死んだのかー……。同じだけど違うよね。
遙か4で人を信じると決めてくれた白龍は、いつ死んだ白龍なんだろう。清盛様あたりで死んだのか、もっと前だったのか、いずれにしても信じた甲斐がない終わり方をしたんだろうなって思わずにいられない。今回も呪詛だし……きっと今までの白龍も何度も呪詛されてたよね……。
細々とつっこみたくなるほどにいい作品です。通常版の値段は妥当です。特典版は全クリしてから評価しますね。
某携帯アプリはつっこむ気すら起きないもの。
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