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    鳴海聖は黒いんじゃなくて暗いんじゃないかと疑う

     なんだかんだ、様々に黒黒えろえろ言われる鳴海聖(生息地・陽羅月紗)ですが。
     とある人を相手にしたときの彼が、本当なんじゃないかな、と思いました。
     今日はそんな話を、電波のまま打ちこんでいます。
     推敲ナッシング! 超テンションの産物です。

     中盤部です。にして、「白沢の認識内の彼」のキワだと思う。この手の台詞は、彼女が相手の時じゃないと出て来ないんだな、これが。
     朝香の時はお父さんで、格好つけだし。鈴音の時は黒執事だし。
     ただ、彼の錯乱ぷりがそのまま文章になっているので、かなり読みづらいかと思われますが。



    …………………………

    【彼は、あらゆる意味で「強いものに弱い」人間である】


    彼女は、逃さない。万のひとつも与えない。万のひとつを模索して考えても、如何やっても、自分が生き残る世界が見えなかった。
    「駄目だ……っっっっ」
     死ぬのは嫌だ、殺されるのは間違っている、最期なんて認めない、生きられないなんて嘘だ、ここでついえるなんて馬鹿げている、あと  なんて信じない、消えるのはご免だ。いつもいつもいつも殺されると考えて生きてきたけれど。いつかいつかいつか殺されると解っていたけれど。それは断じて、目の前の鳥にではなかった。
     あの人のために消えるのは、嫌で嫌で堪らないけど覚悟だけしていた。あの人に費やされるのは、おぞましくておぞましくてならないけど諦めていた。あの人に捧げなくてはいけないのは、悔しくて悔しくてならないけど、そうなってしまうと決められている。
     あのひとのために死ぬなんて、消費されるなんて、使われるなんて、拒絶したいけれども如何にもならないって。あの人を守るためには、目の前の鳥を殺さなくてはならないなんて、とても嫌だけど、そうするしかできないんだって。
    「そんなの絶対、駄目だ――」
     逆らえない本能を、否定する。鳥を殺そうとする腕を、制止する。金茶の瞳を聖は撃てない、金茶の翼を聖は斬れない、したくない。
     望んでなくても体が動く。この体は、そうできていた。
    「鏡の子」
     鷹は凜とした聲で啼いた。
    「鳴海聖」
     鷹は聖の名前を呼んだ。鳥の王は羽撃たき、タクトに触れる。
     主のために、鳴海聖は鳥を討たなくてはならない。涼やかな少年のような少女を、撃ち殺さなくてはならない。
    「鳴海聖――剣を抜け、鳴海聖。指揮棒程度でごまかすな。おぬしの剣を抜くがいい」
     鷹は、はさ、と飛んで、地に足をつけた。鳥の王は名薙羽の銘を背負う刃を手に、立つ。
    「おぬしの牙を剥くといい――だろう、神狼のなれの果て」

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