中途半端だけど投下!
半年後くらいに続きができるといいなっ。
…………………………
【まいおどるおねえさん】
掌をピンと伸ばした指で打った。四指を揃え、頭脳線と生命線が集まるところに中指の先をあてると、薬指が感情線に沿って伸び、小指がそれとの間のはっきり見えない運命線を探す。
掌を左右ともに丸め、空気を含ませて打ち合わせる。
そうただ燃えたいのよ、と、不完全な熱を帯びた音を鳴らす。腰に巻いた布がひるがえり、じゃらじゃらつけたメッキの飾りがそのとおりにリズムを打った。踊らずにはいられない。ただ、あのこが歌わずにはいられなかったように、きっとひるがえす裾がなくても踊ったろう。ここに舞台があらずとも、観衆がいなくとも、もしかしたら、体がなかろうとも。裸の体も気にはすまい。爪の先に朱が乗っているかなど知ったことか。
情念だと言った。踊るしかないのだとも思う。枯れ果てつつある声を運ぶ風が、荒涼とした赤い土を巻き上げている。

PR