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    あなたの敵になるのはいやです

     ……鋭意制作中の色々(絵とかゲムとか)をほっぽって、たびにでたーい、というくらいに微妙な感じで頭と目の裏が痛いです。
     頭痛が目のあたりまで降りてきているような。

     痛みを追跡すると、意外と動き回ってくれているものなのですが、この痛みの移動というのは本当に移動しているのでしょうか。
     怪我をします。痛くないです。傷口に神経集中させてはじめて痛くなる、ということがありますね。痛いと思うまでは、痛みはない。
     ここに痛みがあると思う、移動するかなと思う、移動する、左だと思う、左に意識を向ける、左が痛む、移動している、右が痛い、右に痛みが移動したかと思う、右を思う、やはり右が痛い、痛くないかなと思う、痛くなくなったような気がする、しかし痛い、やはり痛くなくなっていたりはしないのだ。
     ――という経過で痛むときがあるのではー、とか思ってみたんですが……ねぇ。破綻しているようなしていないような。
     白沢の認知と筆記(タイピング)と痛覚の速度の違い故にこんなことになってますが、痛む順を追ってみたんです。
     痛むから痛いと思うのか。
     痛いと思うから痛むのか。


     今日は小噺。



    …………………………
    【死合い/しあい】

     さて、死合おうか、と鳥の王がやや多めに間合いをとった。構える。猛禽類を借りて顕現したに相応しく、少女の覇気はすさまじい。王たるべくして生を受けた者、特有の器だ。魔力は起源から引っ張ってきている。記録も彼女に勝る者はいはしない。人になったもの故に、かつて地上最強を謳歌した王。
     して、刃もまた強かった。今の聖の知るところではないが、名薙刃と呼ばれた名刃である。彼女の手に渡ってから羽の字に変えられたが。名薙羽は核を有している。意思疎通はできないが、可変型。その核は、錬鉄の職人による一点ものである。
     名薙羽の名は「名を薙ぎ祓う刃」――つまりは「存在を薙ぎ祓う刃」――薙ぎ祓い、完全消滅させる武具。
    「運命如きの名で、我が前に立つな」
     鳴海聖を見据え、鳥の王が唸る。そして、跳躍。刃は今、刀の形。小柄な剣士にあわせ、やや短いものの、闇すら照り返す鋭利さを持っている。
     応じるは藍色の羅布。聖の背から羽の如くして、生えている。受け流すように広がって、刃の名前も流していく。
    「流さず、戦え。おぬしはおぬしの王ぞ」
     立ち向かうことは、彼女に牙を剥くことは、とても……怖いけど。鳴海聖は自身から自身へ牙を剥く。それがすなわち、彼女と相対すること、彼女に斬りかかることになる。
    「……いやです、王」
    「これは異な事。このままついえるか、鏡の子」
     その名を丸ごと、ついえさせるか――? 鳥の王は、名殺す言葉を鍛え上げた刃を突きつける。
    「あなたの敵になるのはいやです」

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