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    数字がいつの間にか模様になるんだ

    「浅間せーんぱーい」
     数字ってそんなに楽しーんでーすかー?

     間の抜けきった後輩の呼びかけは随分遠い。
     図書館棟の一階にいはするが、こちらは室内。
     あちらは室外、グラウンドのフェンスの向こう。
     こちらの手元など見えているはずもないが、少年はぶんぶんと手を振って見事にこちらの状況を言い当てる。

     シャーペンで細かいマスの中を埋めている。9×9の正方形に可能性と非可能性を解いて書きこんでいた。
     確実に勝てる。
     負けがあり得ないからこそのゲームであり、ドリルである。
     ……勝ちが解っていて、それでも挑むことのどこが楽しいのか、と後輩は言う。

    「あっさませんぱーい」
     勝てるという予測が現実になるまでの過程が面白い。そう言っても、解してくれるだろうか。
     優劣はついても勝敗が、真実の意味ではつかない世界にいる者に。
     ずらりと並んだ一桁の数字を手中に収め、浅間悠人は席を立った。

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    重さはぐらんぱくらい

     まるい、まろい。
     その形であるだけでは朱紅への畏怖が消えないが、しかしながらこの。
    「て、手放せない……」
     綿が構成成分のほとんどを占め。しっかり成形されていて型崩れない。軽いはずだか確かな重量。
     両の腕のうちに馴染む。
    「おい聖」
    「だだだだって、ほらぁ」
    「だってじゃねえよ、部活だろうがよ。いいのか、黒会計」
    「で、でもぉ。だってこんなに可愛いんだよ?」
    「きりきり働け」
    「ええええええええ」
    「かじりついてるんじゃねぇよ」

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    つぶら

    開場しないので、暇つぶしに投稿してみる。
    昨日、白沢を惑わした小悪魔なあいつ。うちの兄貴を誑かしたあいつ。



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    ぐらんぱと僕

    ぐらんぱと僕ことじゅにぃ。なかよしさんなんだけど、視線があわない…



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    チャート

     ……ゲーム制作はどうしたというツッコミを入れています白沢です。
     就職活動終わるまで待ってください……。

     思いだしましたのは、本日チャートを見る機会があったからです。
     チャートを使った試験は、就活二回目なんですけれど、見る度に飛鳥さんや翼君が、こう、僕を脅しにかかるんですよね。
     うわぁ、思いっきりゆーきさんのアレっぽい。と思って。

     算数的な試験346+594が五択のうちのどれかを類推するよりは、この記号がこういう意味で、この並びはこういう意味で、とかを考える方が好きみたいです。
     暗号解読。
     じゅにあが拡大されるとぐらんぱになり、形状を変更されると、のうさぎさんになる、ということとか。

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    二次選考A

    【それで、君は僕を選ぶんだ】

    「ねえ、啓。おまえだったら何がしたい?」
     神崎は、鳴海の部屋で問いを聞き。
     僕はその傍らに――否。その背にもたれて言葉を待つ。
     鳴海は僕らが腰掛けているというより体重預けているというか転がっている――どう表現するにしても中途半端だ、ソファの背の方から僕らを抱える。かすかに掠れた音が、耳たぶにあたった。
    「なにをしたい?」
     答える義務はない、と一蹴するかと思えば、神崎は珍しく近づいた顔を押しのけもしないで考えていた。
    「何、か……」
    「そう、いま、ここで、なにをしたい?」
    「何、というのは不親切だな。条件は」
    「オレと朝香と啓で……ねぇ、何がしたい? いや、どちらといたいかでもいいよ?」
    「何の話だ」
     神崎はふっ、と息を吐いた。心なしか表情がほころんでいる。体ごと向きを変えて、神崎は僕の顔を見た。
     彼の瞳は闇ではない。
     彼の有り様は光ではない。
     それでも燦然としていることに変わりなく、時折僕は目をそらしたくなる。同じ頻度で離れがたく思う。それよりもっと多くの機会と時で、傍にいる。
    「朝香」
     神崎は僕を呼んで、さらりと髪に手を差し入れた。頬骨がくすぐったい。
    「え、朝香ちゃん選ぶの」
    「二択ならそうする」
     迷いなく。
     それでいながら二択の末の決断だということを苦々しく。
    「三択以上なんだけど」
    「どちら、と。何、か」
    「それでいながら、ふたりを取り出して問うからには三人目以降の存在も暗喩する、違うかな」
     彼らは、常に二択をしない。
     可能性を読む。
     生きてるその時をして学ぶ。
    「それで、答えは」
    「何、についての解答も提示をしろ。そうだな、三人でということを考えてもいい」
     いいな、と僕の髪を梳いて丁寧に流す。もたれていたのは僕なのに。それで髪が絡まったのも僕の勝手なのに。

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    チーズカレーはごっそりと

     今日は映画ですよ。
     「ゆれる」「不都合な真実」の映画館違いで二本立て。合間にカラオケで時間つぶし。

     相変わらず、だむさまのお仕事が素晴らしいことと、風船・風船忘れてる! と誰かさんがえろい所為で可哀相さとかが一切消えると。
     そんな感想だけ、置いておきます。

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    陽叶、酷いことに

     更新しちゃった。
     二月三月は意識的に更新少なくしようとしていたんですけれども。

    創作絵→天都風→六十二番
    Top絵
     ひかの。サイトでは初です。文章では、ちらりと出てきていますが……もしかして、彼女がでているの、全部下げてしまっているかな。
     光の姉弟の一番上です。つまりは、彼や彼の姉ということで。



     たくさん色を使って(多分パレットにでている色全部使ってる)、かつ珍しく明るい暖色、と思っていたんですが。服でうっかり、趣味に走って青系統塗ってしまって、そのまま小道具類も明るくない色でぐにぐに汚く塗ってしまって。
     だって、模様描くのが楽しかったのだもの。
     水彩とかコピックはいけませんね。
     柄を描きたくなる。
     高校時代なんかもっと酷かった。柄トーンをコピックで模写とかしてたから。和菓子の包装紙の柄描いたりとか。アナログしか知らなかった頃同様、今でも力業でどうにかしようとする傾向があります。

     あ、この絵ですよ。巻いたの。>神城さん
     全体に水うって、顔と髪に黄色乗せたあたりで巻いた。
     結構慌てた。中央に絵の具が寄ってしまう……!! と、慌てて対処したのでした。色々な手をつかって。
     結局は、いつも通り辞書で挟んで「歪んでなんかないゾ☆」と思いこむことにしました。毎度のことです。「曲がってなんかいないゾ☆」「滲んでなんかいないゾ☆」なども同様。



     パレットが大惨事です。ちょっとぬぐって誤魔化しました。
     チューブの絵の具を使っているのですが、基本的に固形水彩のような扱いをしています。パレットに出して、二三回はこのまま。変な色できたら保存しておく、くらい……。

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    件のバトンの通りに

     新しい彼(笑)とお付き合いすることになりました。
     今度は黒ですよー。純黒ではないけれど黒ですよー。
     メールブロックを武蔵坊さんにしたいなと思うくらいに黒ですよー。

     ……まだ、明後日提出の履歴書書いてない……。ネットやってる場合じゃないか。本日は報告まで。沈みます。

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    声の限りに泣き叫んで

     無駄に小話。


    【だとしてももうきみはかえらない】

    「ねえ、みや。君と僕が出逢える確率ってどれくらいかな」
     唐突に、終わりを感じて問いかけた。
    「はぁ?」
    「君と僕が瑚界で出逢える確率、さ」
     それほど夢想家ではない。夢想家であろうという気もない。理想を掲げ願いを口にしても、彼は誰よりも現実がどうあるのかを知っていた。
     知るしかなかった。その有り様からして。
    「……何、正気?」
    「君は死んで、ここに来た。讃界に籍を書き換えて、君を信奉する人が多数派から引きずり下ろされない限りここにいる……。だけど、僕は」
     それは約束された物語。
     約束された幻想。
    「さっきから、何。死亡時期が違うでしょ。それに、あたしはとっくに死んでいる。だから、出逢うことももうできないわ」
    「……僕は、できるよ」
     常磐木は呟いた。西瓜をしゃくりと噛んで含み、そのまま彼女の視線を無視する。
     彼は、まだ、死んでいない。死の先と生の前を司る竜はまだ死んでいなかった。死んでいないからこそこの場にいる、とも言える。
     常磐木は現実を知っている。現実になることを知っている。それが実際に起こるからこそ彼がここにあるのだと知っている。
    「……で? 何が言いたいのよ」
    「僕の生きている時代に転生まれておいで、ということさ。みや」
     その可能性がないわけでもない。
     けれどきっと、それはもう彼女ではないだろうが。
    「僕の任期が、じき切れる。僕は言い伝えから現実になりに行く――そろそろお別れだ、鍛冶師」
    「任期が切れて、転生する、の」
    「いいや……」

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