すでにあるものとの話。
お手本にしたものはの話。
お茶を濁しまくりの回答をしましたが、やけこげはあんまり見ないお話と言われました。日本の戦後文学の方だからか、それとも本当に少ないのか量れませんが。
そもそも、どの点においてあんまり見ないんでしょう。はて。
ファンタジではありますものの、剣と魔法の世界ではありますものの、視点人物が向かうものがその辺ではありません、ということと了解して以下つづってみようかと。
幻想世界は必ずしも中世西欧風である必要はなくって、また上代~近代日本風の必要もなくって、結局のところ、あるように見せかけられれば何でもいい気がします。中世ヨーロッパ風というと解りやすく、またすでに読者の中にある中世ヨーロッパのイメージを借りれるのですが。
それから時代が離れていることが、そも異世界のようなものなので余計にファンタジの舞台じみているのかも。
でも、そんなものはない、訳ではない、気がする、ような、あたりまで思ってくれる世界でいいんじゃないでしょうかー。現代ファンタジだってアレソレでありますし。
テーマ書くのに不要だったら、俺の中でこの世界は思いっきり剣と魔法なんだぜ! と思っていてもその情報スルーしますしね。
世界設定自体はそんなに多くのものとの相違はないのですが、うん、その辺だまっているだけですね。うん。聖王教会のあたりでは所謂モンスターじみたものが闊歩していて教会騎士に駆逐されていますが、そんなものどうだっていいことですので。ソルが浴している思想系統の説明なんかが追加できると思いますが。
さらに、その辺を書いておくともしかしたら、某方の状態を某方自身が背徳的と考えるかも知れませんが、某方自身の内面まで視点が踏みこまないので描けないし。
あ、ずれた。
そのながれで、描写のお手本にしたものはの話。
直球で、お手本なあにと聞いた担当者を殴打すべきかと思いましたが、その辺さらしましょう。ぱくりといわれるだろうけれど、
町の様子とかのお手本……ぱっと思い浮かばなかったので「ナルニア?」と申し上げましたが、ナルニアはナルニアでも、原作小説ではなくて映画の方かも知れないなと思った次第です。今回の更新物ではありませんが、建物の中を歩く移動はいかにも西洋的な、あるいはお城・城塞的な雰囲気であります。
他には、ちょっと言いにくいものが。思い浮かべながら書き書きしたものを思い出せる限り。
一章は何かどっかの映画で男性俳優が寝転がってるシーン(死にそう)。
二章冒頭はフォーチュンクエスト外伝のパステルが馬車に乗ってるとこと、トトロの引越荷台の画面――徒歩に変更(笑)
その辺の樹木は北海道の観光バスのお姉さんの「ダケカンバ」「白樺」「赤松」「笹」と箱根で見かけた松の幹の極太加減。
ピアノはお風呂の水面で遊んでいたら出てきたものだけど、どっかで似たようなの見た気もする。
お食事の話は、多分あのマンガとあのマンガ、うん。
吟遊詩人の威厳はFateホロウのランサーの身の上話から。
チェロケースは多分コルダのクラシックファーストレッスンか、設定資料集の志水君のページ。
あ、あと消失点が見える云々は「ああっ女神様」だね間違いなく。床だけ無限じゃないトコとかも。あれを見たとき、延々続く畳が見慣れている分怖ろしく感じました。でも存在不確定生物かわいいよ。
あなたが信じてくれるなら、はPaperMoonの歌詞の印象かな。
話全体の構成と仕掛けは、エンデのはてしない物語。あの、非常に夢見がちで皮肉的な物語が好きです。ここに読者がエンデ著の『はてしない物語』を読み、その中でバスチャンが『はてしない物語』を読み、「作品内『はてしない物語』の中の世界」で物語を物語るという。
ギルベリアという都市の坂道っぷりと円形脱毛症自体はゴンドールです。
書きたい風景を思い浮かべて、んでもって設定煮詰めればおのずと参照すべき先行文献が浮かびます、が。ちょっと今回映像系参照しすぎましたね。昔見た映画とか世/界/遺/産だとか何とかの旅系だとか。
ああ、そうだ、何となく夏目の「倫敦塔」を意識してしまったかも知れません。とりわけ、その否定的な部分で。
そうそう、あとは想像力?
ギルベリアが肥沃な土地でなく、冬で、雪ばっかりで、白い背景に比べて町の建材は総真っ黒、純黒――ならば常に光源は少なく、建物の入り口は一階だけでなく高層階にもあり、描写される部屋は暗く、屋外に出ないと開放感もなく、そして魔術師の都とくれば町全体が魔法陣であったっていいじゃないか。土地が豊かでなければ食材が限られるし、ということは輸入ルートが随分整備されていて、保存食の調理法が多様なんでないか、みたいな。
普通のお宿は町に入ってすぐにあるだろうけど(RPG的に)、巨大図書館があるなら図書館近くに専用の宿舎があってしかるべき(特に冬場はとざされるなら)などと考えていれば描写は浮かびますよ。
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