夢に見た光景の話
彼は私が解らないようだった。
私だと気づいていないようだった。
そうすれば親しげに話しかけてくれるのか。明るそうに見える気質のままに。
そうであれば、記憶に残る顔は朗らかだったのか。私が羨んだあり方のままに。
和解する夢を見た。
親しげに話しかけることができる夢を見た。
それは夢だ。知っていながらも、笑顔に酔った。
夢に見た腹の話
腹が膨れる。鈍痛がやまない。
腹がなお膨れる。鈍痛がやまない。
餓鬼の腹の如く、何もせずとも膨れていく。
張っていく。高々と、腹だけが膨れていく。
夢に見た影の話
何を逃げている。
僕は別に君をどうこうしようとか思っちゃいないのに。
でも、逃げられたのなら仕方がない。全部しまっておく。
ただ1つ 訊いてもいいか。どうして僕から逃げるんだ。
夢に見たこびとの話
落花落花落下傘。
パラシュート少女はふわふわ降りる。
水玉ストライプチェックチェッカープリントとりどり。
高層ビルから落下傘が落ちていく。
Pastel Pale Light Soft.
コンクリートに咲いていく、パラシュートの少女がいる。
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